医療機器

医療機器の生物学的安全性試験

医療機器の生物学的安全性試験


医療機器の安全性試験の手引き(改訂第6版)を頒布しておりますので、ご利用ください。


考慮すべき評価項目

下表は評価が推奨される生物学的安全性評価項目を示したものであり、必ずしも試験実施を要求するものではありません。既承認/承認の医療機器との同等性や既存化学物質の安全性情報からの評価など、 適切にリスク評価を行い、評価不要と判断する場合その理由を明確にすることが必要です。
当該カテゴリの医療機器として印がない項目であっても、リスク評価に基づき必要と判断された場合には評価すべきです。

試験項目の詳細 » 

評価項目の選択
医療機器の分類 接触期間[累積]生物学的安全性評価項目
接触部位 A:一時的接触
[24時間以内]
B:短・中期的接触
[24時間-30日]
C:長期的接触
[30日を超える]
物理学的/化学的情報 細胞毒性 感作性 刺激性/皮内反応 材料由来の発熱性a 急性全身毒性b 亜急性全身毒性b 亜慢性全身毒性b 慢性全身毒性b 埋植b,c 血液適合性 遺伝毒性d がん原性d 生殖発生毒性d,e 生分解性f
非接触医療機器
表面接触機器 皮膚AEEE
BEEE
CEEE
   粘膜AEEE
BEEEEEE
CEEEEEEEEE
   損傷表面AEEEEE
BEEEEEEE
CEEEEEEEEEEE
体内と体外とを連結する機器 血液流路間接的AEEEEEE
BEEEEEEE
CEEEEEEEEEEEE
   組織/骨/歯質AEEEEE
BEEEEEEEE
CEEEEEEEEEEE
   循環血液AEEEEEEEj
BEEEEEEEEE
CEEEEEEEEEEEE
インプラント 組織/骨iAEEEEE
BEEEEEEEE
CEEEEEEEEEEE
   血液AEEEEEEEE
BEEEEEEEEE
CEEEEEEEEEEEE

» 「医療機器の製造販売承認申請等に必要な生物学的安全性評価の基本的考え方についての改正について」(薬生機審発0106 第1号)

注記
a: ISO 10993-11 Annex F 参照
b: 十分な動物数や評価項目が含まれるなど、適切な評価が行われている場合、埋植試験において得られた情報から急性全身毒性、亜急性全身毒性、亜慢性全身毒性及び慢性全身毒性を評価できることもある。 それ故、急性全身毒性、亜急性全身毒性、亜慢性全身毒性及び慢性全身毒性を評価するための試験は必ずしも別の試験として行う必要はない。
c: 適切な埋植部位を考慮する必要がある。例えば、正常な粘膜と接触する医療機器は、理想的には正常な粘膜と接触させた試験・評価を行うとよい。
d: 医療機器が発がん性、変異原性、並びに生殖毒性を有することが知られている化学物質を含む場合には、リスクアセスメントにおいて検討する。
e: 新規材料、生殖/発生毒性を有することが公知となっている材料、生殖/発生毒性と関係の深い患者集団(例えば妊婦)に適用する医療機器、並びに構成材料が生殖器官に局所的に使用する可能性のある 医療機器については、生殖/発生毒性の評価を考慮することが望ましい。
f: 構成部材や構成材料が患者の体内に残留し、生体内で分解する可能性がある医療機器については、生体内分解性に関する情報を示すことが望ましい。
i: 組織液や皮下も組織に含める。間接的接触のみを伴うガス回路に用いる医療機器や部材については、その機器に固有の規格(ISO 18562-1)を参照すること。
j: 体外循環装置に使用される全ての医療機器

※「要」はリスクアセスメントに先立って必要となる情報を意味する。
※「E」はリスクアセスメントにおいて評価すべきエンドポイントを意味する。リスクアセスメントには、既知の毒性情報を用いた評価、エンドポイントに示された生物学的安全性試験の実施、試験を省略する場合にはその妥当性を説明することが含まれる。 医療用途として未使用の新規材料が使用されている場合で、かつ、文献などで毒性情報が得られない場合には、「E」と記されていないエンドポイントについても評価の対象に加える必要がある。医療機器の特性によっては、 示されたエンドポイント以外も評価対象とすることが適切な場合があるとともに、それとは逆に示されたエンドポイントよりも少ない項目が適切なこともある。

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対照材料頒布

医療機器安全性試験用対照材料

「医療機器の製造販売承認申請等に必要な生物学的安全性評価の基本的考え方についての改正について」(薬生機審発0106 第1号)では、 細胞毒性試験、埋植試験、刺激性試験および血液適合性試験(溶血性試験)の精度を確認するために対照材料を用いることとされています。
対照材料頒布のご案内ページ » 



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