設立の趣旨と理念

食品薬品安全センターは、1970 (昭和45) 年12月に設立されました。設立当時は食品や環境汚染に関連する健康障害が大きな社会問題となり、 さらに薬物治療に関連して数多くの有害な影響が起こり、生活関連化学物質の安全性確保についての要望が大いに高まった時代です。
現代生活では、身の回りに存在するほとんどのものに科学の恩恵が及んでいます。科学の進歩に伴って、新しい化学物質が開発され、さまざまに利用されています。 化学物質の開発には今後も大きな期待が持たれますが、その実用にあたっては、有害な影響が発生しないよう安全性についての十分な検討が必要です。 これは人類が体験を通して学んだことです。このように食品、医薬品、医療機器などにかかわる化学物質の安全性を研究し、健康障害防止のために具体的な貢献をすることが当財団の設立の趣旨です。
わたくしたちは、個々の化学物質の安全性試験・検査を受託し、それらを適格かつ公正に行うとともに、安全性試験法の開発、毒性の発現機序の解明など、安全性に関する研究を幅広く行って、 研究と試験の二つの業務を両立させていくことを運営の基本方針としています。

秦野研究所のエントランスには、“Inseqventes veritatem serviamus deo hominibusque"(「真実を探究し、神と人とに仕えん」)という石館守三先生(当時の理事長)の言葉が掲げられており、 これはそうした設立時の社会風潮を反映している訳ですが、現在に至るまで私たちの基本的な理念であり続けています。