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眼装用試験

眼装用試験

眼装用試験

眼装用試験の目的

眼装用試験は、主にコンタクトレンズやその関連製品(例:化学消毒剤)が眼組織に及ぼす影響を確認することを目的とした安全性試験です。

試験は主にアルビノウサギを用い、眼に製品を一定期間装着または適用し、角膜や結膜などの眼組織に対する影響を肉眼的および病理組織学的に観察・評価します。

眼は非常に繊細な器官であり、外部からの刺激や異物に対して敏感に反応するため、製品の使用により視覚機能に悪影響を及ぼすことがないかどうかを事前に確認することが不可欠です。

特に、日常的に眼に直接使用されるコンタクトレンズや洗浄・保存液は、長時間にわたり眼と接触するため、安全性の確認は重要な評価項目となります。

眼装用試験の概要

眼装用試験は、ISO 9394に準拠して実施されます。

試験の一般的な手順は以下の通りです。

1.試験動物の選定
健康なアルビノウサギを用います(眼の組織が視認しやすいため)。
2.製品の装用
片方の眼にコンタクトレンズを装着し、他方の眼を対照眼とします。
装用期間は21日間ですが、実際の使用条件(単回使用、頻回使用)に合わせてレンズを交換します。
頻回使用レンズのように使用後にケアを行う場合は実際の使用条件を再現し、装用とケアを繰り返します。
3.観察項目
肉眼的観察:角膜混濁、虹彩、結膜充血、浮腫および分泌物の有無などをスコア化
病理学的評価:試験終了後に眼球を摘出し、組織切片による組織学的検査を実施
5.評価
観察結果を対照眼と比較し眼組織への影響(形態的変化や角膜の糖代謝など)を総合的に評価します。

眼装用試験の対象となる品目

以下のような製品に対して、眼装用試験の実施が求められます。

  1. コンタクトレンズ(使い捨て、再使用タイプ、ハード・ソフトタイプなど)

  2. コンタクトレンズ用消毒剤・保存液・洗浄液

これらの製品は眼に密接に関わるため、使用前に安全性をしっかりと確認することが、消費者の安心・信頼の確保に直結します。

関連する安全性試験

コンタクトレンズ承認基準のQ&A集に基づき、眼装用試験の結果をもって、以下の試験を代替することが可能です。

  1. 眼組織への刺激性の有無やその程度を評価

  2. 全身毒性試験(急性、亜急性、亜慢性、慢性)

    医療機器またはその原材料が、生体に対して急性あるいは慢性の毒性作用を引き起こす可能性を評価

  3. 生体内に医療機器または原材料を埋植した場合の局所的影響を病理学的に評価

ただし、ヒトでの使用実績がない等、新規性が高い原材料を使用する場合は上記の試験が求められる可能性がある点に留意が必要となります。

食品薬品安全センターの眼装用試験

当センターでは、GLP準拠の信頼性ある眼装用試験を実施しており、豊富な経験と技術をもとに製品の特性や使用環境に応じた最適な試験計画をご提案いたします。

規制当局への照会対応なども含めたアフターフォローを一貫して対応できる体制を整えております。

また、動物福祉に配慮した試験設計や、代替法に関するご相談にも対応可能です。

眼装用試験

試験方法

新規コンタクトレンズを消毒して使用する場合は、臨床で行う方法で消毒(煮沸消毒または化学消毒)したレンズを装用して試験を実施します。

この場合の化学消毒剤は既承認消毒剤から1種選択します。

新規化学消毒剤との適合性の場合は、既承認ソフトコンタクトレンズのグループⅠおよびⅣの中からそれぞれ代表的なレンズ1種を選択し、臨床で行う方法で消毒して試験を行います。

試験はISO 9394 Ophthalmic optics -- Contact lenses and contact lens care products -- Determination of biocompatibility by ocular study with rabbit eyes (2012.10) の試験方法を参考に実施します。

コンタクトレンズを通常21日間(1日8時間)、ウサギの眼に装用して行いますが、臨床での使用期間(装用日数)または1日の装用時間(終日または連続装用)に合わせて条件を変更して試験を実施する場合もあります。

他方の眼を無処置の対照眼とします。

眼装用試験:コンタクトレンズ装用試験における角膜組織
コンタクトレンズ装用試験における角膜組織

判定方法および基準

肉眼的検査として、検眼鏡を用いて毎日 (装用終了時) 両眼を観察し、Draizeの評点に従って評価します。

また、1週間に1回、スリットランプを用いて両眼(角膜、虹彩、前房、結膜)を検査し、McDonald-Shadduckの評点に従って評価します。

病理学的検査として、装用期間終了後、剖検して採取した眼球の組織標本を作製して両眼の角膜、虹彩、水晶体、結膜(眼球および眼瞼)の組織学的検査を行います。

これらの検査成績を被験レンズ装用眼と対照眼との間で比較し、眼組織 (角膜、虹彩、水晶体および結膜) への影響を総合評価します。